星空撮影は、主に「星が流れるように撮影をする方法」と「星を点像として撮影する方法」があります。
ここでは「星を点像として撮影する方法」についてテクニックを紹介します。
星空撮影「500ルール」とは何か
天の川など星空撮影をする人によく知られてる撮影テクニックに「500ルール」というものがあります。
ルールが500個あるわけではありませんのでご安心下さい。
500ルールとは、簡単に説明すると、赤道儀を使用せず、星が線状にならずに点像で撮影できる露出時間(シャッタースピード)の上限時間を知る方法です。
多くのサイトや専門紙は、星空撮影する時の上限露出時間(シャッタースピード)は、20~30秒が適正と書かれてます。
当サイトもビギナー向けにそのように書いてます。
しかし、実際はセンサーサイズやレンズの焦点距離(mm)によって、星を点像で写せる上限露出時間(シャッタースピード)は変わってきます。
そこで今回は、500ルールについて学び、皆様の手元にあるレンズが何秒のシャッタースピードまで星を点像で撮影できるかを把握できるようになりましょう。
上限露出時間(シャッタースピード)を調べる計算式「500ルール」
カメラがフルサイズの場合は、500をレンズの焦点距離(mm)で割るだけで上限露出時間(シャッタースピード)の目安がわかります。
※カメラのセンサーサイズがAPS-Cの場合、レンズの焦点距離を35mm換算する必要があります。ニコンやソニーなら1.5倍、キャノンなら1.6倍してから500を割ります。
500ルールで計算した場合、フルサイズのカメラだと各レンズの上限露出時間(シャッタースピード)は、下記のようになります。
50mmは、500÷50mm=10秒
24mmは、500÷24mm=20秒
20mmは、500÷20mm=25秒
14mmは、500÷14mm=35秒
●●㎜は、500÷●●㎜=■■秒
これ以上長い露出時間(シャッタースピード)で撮影すると星は丸く写らず線状になってしまいます。
よく言われる20〜30秒は、広角レンズなど焦点距離の短いレンズで撮影した場合の時間だということがわかります。
星をほぼ点像で写せる露出時間(シャッタースピード)ではありますが、標準レンズの50mmや望遠レンズなど焦点距離の長いレンズで撮影すると星は線状に写ってしまいます。
つまり広角になればなるほど、露出時間(シャッタースピード)を長くしても星は線状にならず点像として写すことができます。
※月などの明るい星を撮影するときには、500ルールでは明るくなり過ぎて露出オーバーとなるためご注意下さい。
天の川の撮影など星景写真を撮る際の目安としてぜひ活用下さい。